
3人の商人
むかし、むかしお茶売りがお茶を売り歩いていました。
「新茶、新茶、新茶はいらんかね。」
古物屋が、その後を古物を売り歩いていました。
「古物、古物、古物はいらんかね。」
町の人はそれを聞いて戸惑っています。
「新しいの、古いのどっちを買ったらいいかわからない。」
お茶売りは古物屋に言いました。
「ねえ古物屋、新茶を売っているのに、古い、古いと言うのはよしてくれない。新茶が売れない。」
古物屋はお茶売りに言いました。
「ばかばかしい。古物を売っているだけだ。お茶が売れようと売れまいと俺には関係ない。」
とうとう二人は口論のあげく、えりぐらをつかんで喧嘩になってしまいました。
古金屋が喧嘩を止めました。
「一体どうしたんだ。わけを話してくれ。」
二人はことのしだいを話しました。
「ほう、ほう。私にいい考えがある。一緒に行きましょう。」
お茶売りが先頭を歩きました。
「新茶、新茶、新茶はいらんかね。」
その後を古物屋が歩きました。
「古物、古物、古物はいらんかね。」
最後を古金屋が歩きました。
「古金、古金(古かねー)、古金はいらんかね。」
新茶、古物、古金はどんどん売れました。
3人は仲良く売り歩きました。